People In The Box at SHIBUYA-AX

僕たちは住人なんだ。


いつもの通り、波多野の朗読から始まる。
自分なりに勝手に解釈した結果、
僕たちの生きてる世界と何ら変わりないことに気づく。


生物学から天使の胃袋、シングル通りのスタート。
天使の胃袋はほんとに好き。
僕たちが見えない世界をいとも簡単に具現化してくれる。
一人じゃないけど、だからといって皆仲間なわけじゃないさ。


大吾のMCも相変わらず良くて、福井さんのMCはやっぱり癒しで、
波多野は相変わらず泣きそうな声で嬉しさを表現する。
彼らは純粋故、壁にぶつかりまくってるのかもなぁ、と素直に思った。


中盤、ブリキの夜明けが始まる。
世界が終わるように、音が切れる。
これが終わり、もしくは夜明けなのか。
だとしたら、とても悲しい。
この世界は終わらないで欲しい、といつも思う。


はじまりの国、今回とても良かった。
大吾のドラムが狂っていて、でも正確で。


アンコールのMCで波多野が言った。

「みんな、違う表情してるね。それぞれの価値観で楽しんでくれているみたいで嬉しいです。」

これを聴いた時、そうやんなって思った。
ピープルの音楽は一体感が生まれるものではなくて、
彼らの世界の住人になれるような音楽で、
僕たちはそこにいる一人の住人でしかないから。
価値観は違うけど、同じものが好きなんだろう。
そこはきっと、白い布に覆われてる。


最後はヨーロッパ。
波多野の語りが熱を帯びる。
僕たちは最後まで息ができない。
でもそれが、この世界の掟、なのかもしれない。

1.生物学
2.天使の胃袋
3.水曜日 /密室
4.見えない警察のための
5.月曜日 /無菌室
6.火曜日 /空室
7.6月の空を照らす
8.犬猫芝居
9.木曜日 /寝室
10.She Hates December
11.ブリキの夜明け
12.土曜日 /待合室
13.サイレン
14.はじまりの国
15.金曜日 /集中治療室
16.ペーパトリップ
17.日曜日 /浴室

アンコール1
1.失業クイーン
2.冷血と作法

アンコール2
1.(新曲)
2.完璧な庭
3.ヨーロッパ