People in the box 『Family Record』リリース・ツアー 中野サンプラザ

彼らの世界もまた、苦しんでいた。


リリースツアーということもあり、
Family Recordの曲が中心。
「東京」から始まると、箱の中がピープルの世界に包まれる。
アメリカ」、「ベルリン」と続き、少しずつではあるが、
彼らの今日の色が見え始める。
そして、今日は全体的に低調な気がした。
理由は恐らく、3月11日という日が彼らにのしかかっていたから。
波多野もMCで言っていた。
何もわからなくなった、自分の進む道がわからない。と。
誰もが一旦立ち止まったことによって、
生じたずれが、この異様な空気を作っていた。


しかし、彼らは何かを吹っ切るように、
「泥の中の生活」「火曜日/空室」で爆発させる。
そこからはあまり覚えていない。
(1ヶ月近く前のライブを覚えているほどの記憶量は僕にはない、という意味ではなく)


大好きな「マルタ」をやったことも覚えてるし、
多少不謹慎じゃねーかと思う大吾の「ぶっ殺していくんでよろしく」も覚えてる。
「はじまりの国」で、いつもの世界に戻ったんじゃないかって、
そんな甘い記憶も覚えてる。
でも、それはただの【記録】でしかなくて、【記憶】ではない。


アンコールでやった新曲は愛してるみたいな歌詞が入ってた。
「スルツェイ」をやった時は身体が単純に震えた。
そして、やる予定のなかった「ヨーロッパ」
もはや予定調和じゃないかと思いつつも、
それらは全てひとつの奇跡でしかなかったんだろう。


彼らは、ここからまた1からやっていける、と言った。
僕も、ここからピープルは1からやっていってくれる、と思った。


01.東京
02.アメリ
03.ベルリン
04.レテビーチ
05.新市街
06.泥の中の生活
07.火曜日 / 空室
08.ストックホルム
09.マルタ
10.どこでもないところ
11.リマ
12.犬猫芝居
13.月曜日 / 無菌室
14.天使の胃袋
15.はじまりの国
16.旧市街
17.JFK空港
EC1-1.新曲
EC1-2.She Hates December
EC1-3.スルツェイ
EC2-1.ヨーロッパ