ラストダンスはあなたに

9/23 SHIBUYA-AX


スパルタローカルズ、大往生!」
そう言って、アベコウセイはマイクを置いた。

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開場前から異様な雰囲気だった。
それは、解散ライブ、というよりも、
いつものローカルズのライブじゃない、という方が近い。
決して解散してしまう悲しさではなかった。
それでも、僕たちは泣いてしまうだろうと、誰もが思ってたのかもしれない。


運よく1Fスタンディングに行くことが出来た。
開演前、2F席を見ると元ドラムの中山昭仁がいた。
隣にはピープルの大吾さんと福井さん。
なぜかその隣にはアジカンの山さんがいた。
ごっちの日記にはごっちも行ったと書いてたけど、見つからなかった。


開演する、最後のローカルズの世界が始まる。
1曲目はまさかのバイオレンスサマー。
観客のテンションはいきなり最高潮を迎える。
そしてそこからは1st、2ndアルバム中心のセトリ。
聴いたことあるけど、みたいな曲ばかりだった。
それがとても新鮮で、僕はとても楽しかった。
そして怒涛のダンスタイムが始まる。
THE CLUB、UFOバンザイ、ピース・・・永遠に続くダンスタイム。
久々にモッシュゾーンで暴れた、本当に楽しかった。
コウセイとみつひろが向かい合って弾く姿は痺れた。
でも、目を合わしてない、ような気がして、悲しくなった。
きっと、気のせいなんだろうけど。


アンコールは合計3回。
全力だった、ローカルズも、観客も。
トーキョウバレリーナでは暴れて、グランジシスターでは呆然として、
そして、赤い砂。
こんなに素敵な曲が終わってしまう、二度と聴けないんだ。
そう思うだけで、涙が出そうだった。


最後のアンコール。
ばかやろうが流れた時、終わっちゃう、と思った。
そしてアウトロが終わった瞬間に、最後の衝動。


「ウララ!」


予想を超えてローカルズは最後にウララを演奏した。
まさか最後がこの曲なんて。
君もウララ、僕もウララ、さ。



そして彼らは帰っていった。
残されたのは舞台上に落ちてきた大きな白い布と観客。
BGMでトーキョウバレリーナが流れると、
全員で大合唱をした。
みつひろが舞台裏から写真を撮ってた。
みんな、笑顔だった。
泣いてた人達も、泣き笑いだった気がする。



終わりたくない、終わらせたくない。
彼らのように楽しくて素敵な音楽はないって断言できるから。


スパルタローカルズ、解散。


なんだか、ありがとう。