People in the box「空から降ってくる vol.2」@日比谷野外音楽堂

日比谷はもはや彼らの世界の一部となった。


夕闇に包まれて彼らが出てくる。
そして「旧市街」から始まる。
動悸が止まらない。
メロディが胸に突き刺さり、
歌詞が脳の中でこだまする。
そしてそのまま「アメリカ」まで直行する。
一息ついて、彼らはまた世界を構築する。
「はじまりの国」が流れる時に、
この世界がキラキラ光りだす。
この曲が創造する煌く世界に、僕たちは飲み込まれる。
そのまま、臨界点に近づきながら、
寸止めをするように、僕たちをハラハラさせる。


そして彼らは「ペーパートリップ」で臨界点を突破する。
空に散りばめられた無数の黄緑色の物体。
空から降ってきたわけじゃないけど、
きっとそれは空からの贈り物だった。


ラストはバースデイで締めて、彼らは退席する。

アンコールは3曲。
肝心のあの曲がない。
みんなわかってた。
ある意味予定調和で笑ってしまいそうになったけど、
2ndアンコールで彼らは「ヨーロッパ」に僕たちをつれていく。
そこはどこでもないところ、なんかじゃなく、
明らかに名前のついたとある場所で。
僕たちは生きてる、この世界に。
それを確かめられるのは、彼らの世界に来たからなのかもしれない。