Happiness

幸福なんて定義できやしない。
僕達一人一人がそれらを定義することすら、難しい。
ましてや四分五裂の世の中で、
せーので定義することなんて。



会社の先輩で仲良くしてもらっている人がいる。
その人は有名な大学の文学部哲学科の人で、
飲むたびにちょくちょくそういうめんどくさい話をする。
めんどくさいと自分でも思う、でも二人ともそういう話が好きだから。
気づいたらそういう話をしてる。


そして今日も今日とて飲んだんやけど、
前述の幸福の話になった。
先輩曰く、物事を定義する時は、ばらばらのレベルを合わせるために、
最低限のラインを引いて、そこで定義すべきだ、とのこと。
そして先輩が思う幸福の定義とは「バカになること」だそうだ。


これについては、決して異論を唱えようとは思わない。
ただ、これが定義として普遍的なものとして成り立つかというと、
決してそうではないと思う。
物事は整頓できるのもじゃないことはわかってる。
ただ、必死で努力してる人と、だらだらと過ごしている人、
それらをひっくるめた結果の幸福としてそれはないんじゃないかと。


というわけで、僕は結局極論で返すことにした。
「生きてるだけで幸福っすよ」


身も蓋もない話だ。
ただ、これしかないと思った。
だって終わらないもの。
僕が思う幸福なんていっぱいあるし、
その中でこれだってものはいくつかあるけど、
結局議論が平行線をたどるだけで、
終着駅はどこにもない。
だから、これでいい、と思った。
先輩も特に何も言わなかった。
だって、極論だもの。



ちなみに二人揃って同意できたのは「音楽聴いてる時は幸せ」である。
つまり、この議論は意味もなく、お酒に流されてしまうことになった。



何か一つでもいいから、本気出して考えたら、
きっと自分にとってかけがえのないものになるから。