Solution is nothing
- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/12/07
- メディア: 文庫
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解決なんてしなくていい。
その形が一番自然だから。
勿論、この小説には一つの解決が示されていて、
一先ずの終わりを告げている。
数々の夢や希望(主に悪夢)が散りばめられていて、
決して幸せになるわけじゃないけど、
理解することで前に進めるんだという安心感は与えてくれる。
でも、本当にそれだけだろうか。
ハッピーエンドやバッドエンドでは言い表せない、
圧倒的な虚無感と、虚脱感。
この小説を読み終えて、良かったのか悪かったのか、
結局の所わからないけども、
読むことの意味はとても大きかった。
それだけで、いい。